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CMS「Movable Type」とは?機能・料金・セキュリティ・WordPressとの違いを解説

郡健人

公開日

自社のWebサイトをリニューアルしたい、あるいはCMSを乗り換えたいと検討しているものの「どのCMSが自社に合っているのか分からない」とお悩みではないでしょうか。

WordPressの改ざん被害や運用コストの増大がニュースになる中、官公庁・自治体・大手企業の多くが信頼を寄せているのがCMS「Movable Type(ムーバブルタイプ)」です。

本記事では、Movable Typeの基本情報・機能、料金プランなどを解説します。

目次

Movable Type(ムーバブルタイプ)とは?

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まず始めに、CMS(Content Management System:コンテンツ管理システム)とは、専門的なプログラミング知識がなくてもWebサイトのコンテンツを作成・編集・公開・管理できるシステムのことです。

その中で、Movable Type(ムーバブルタイプ)は、シックス・アパート株式会社が開発・提供する国産の商用CMSプラットフォームで、商用パッケージ型CMSとして国内導入シェア10年連続1位(2015~2024年度、富士キメラ総研調べ)を誇り、日本国内5万サイト以上で導入されている国内最大級のCMSです。

開発・提供元のシックス・アパート株式会社は日本法人が国内の全サポートを担当しており、日本語による迅速なテクニカルサポートを受けられることが大きな強みです。

Movable Typeの歴史と信頼性

Movable Typeの歴史は2001年に始まります。米国シックス・アパート社が開発したブログツールとして登場し、当初は個人ブログ向けに普及しました。

その後、企業や公共機関のニーズに応えるためエンタープライズ向けの機能を強化し続け、現在では官公庁・上場企業・大学など日本を代表する組織が採用する信頼のプラットフォームに成長しています。

導入実績データ(2024年8月 シックス・アパート調査)

対象 導入率
日経平均株価構成銘柄 64.4%
東証プライム上場企業 45.5%
国立大学 88.2%
全大学 45.6%
国内サイト数 5万以上
全国パートナー企業数 約300社

日経225銘柄の3社に2社が導入しているという数字は、Movable Typeが単なる「人気のCMS」ではなく、ミッションクリティカルな用途に耐える信頼性の高いプラットフォームであることを示しています。

Movable Typeのエディションと選び方

Movable Typeには用途・規模・運用体制に応じて複数のエディションが存在します。自社の状況に合わせて最適な形態を選択できる点が大きな柔軟性の一つです。

Movable Type ソフトウェア版

自組織のサーバーにインストールして運用するタイプです。独自のカスタマイズが最も自由にでき、プラグインやソリューションも豊富に揃っています。

情報セキュリティポリシーで「データを自組織のサーバーで管理する」と定めている場合に適したエディションです。

クラウド版

クラウド環境にインストールされた最新版のMovable Typeをそのまま利用するマネージドサービスです。ソフトウェア版と同等の全機能を利用でき、OS・ミドルウェアのセキュリティ管理はシックス・アパート社が実施します。

高負荷時の監視も対応しており、キャンペーン時や災害時のアクセス急増にも耐える設計です。オプションでWAF・CDN・DNSホスティングも利用可能です。

AMI版

AmazonのクラウドサービスであるAWS上で動作する、Movable Typeの提供形態の一つです。あらかじめMovable Typeが設定済みの状態で提供されるため、自分でサーバーにインストールする手間なく、短時間で利用を開始できます。

アクセス量に応じてサーバーの規模を柔軟に拡大・縮小できる点が特徴で、すでにAWSを利用している組織や、アクセス数の変動が大きいサイトの運用に適しています。

MovableType.net(SaaS型・サーバー不要)

サーバーの用意が不要なウェブサービス型CMSです。シックス・アパート社が管理するクラウド環境にアクセスするだけで利用でき、OSやサーバーのセキュリティパッチ適用・バックアップ・監視をすべてシックス・アパート社が担当します。

クラウド版との違い

クラウド版はソフトウェア版と同等の機能をフルに利用できる一方、MovableType.netはコンテンツタイプ機能やプラグインの追加、静的HTML生成には対応していません。

その分、月額料金はクラウド版と比べて低く抑えられています。機能はシンプルでよいのでまず低コストで始めたいという組織に向いています。

参考:

Movable Typeの主な機能

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ここからは、Movable Typeの主な機能を紹介します。

※SaaS型の MovableType.net は仕様が異なるため、詳細はMovableType.netのページをご確認ください。

独自のテンプレートタグ「MTタグ」

Movable Typeでは、HTMLによく似た独自の「MTタグ」によって、プログラミングの知識も必要なく、デザイナーが理想とするデザインの実装が可能となります。HTML、CSS、javaScriptなど、多様なコードを管理できます。

コンテンツタイプ機能

「コンテンツタイプ」機能を使うと、入力フォームのフィールド(項目)を自由に定義できます。たとえば「お知らせ」「製品情報」「採用情報」「ブログ記事」など、コンテンツの種類ごとに入力画面をカスタマイズできるため、担当者がすぐに使いこなせる直感的な管理画面を実現できます。入力ミスや書式統一の問題も大幅に軽減されます。

ブロックエディタ(ブロックの組み合わせでページを自由に構成)

ブロック単位でコンテンツを編集できるブロックエディタを搭載しています。テキスト・画像・表などのブロックを自由に配置してページを作成でき、プログラミング知識がない担当者でも整ったレイアウトでコンテンツを更新できます。

日時指定公開・共有プレビュー機能

指定した日時に自動でコンテンツを公開・非公開にする予約投稿機能を標準搭載。また、共有プレビュー機能により、公開前のコンテンツを承認者や外部関係者と共有して確認してもらうことができます。

ユーザー権限管理

部署・担当者ごとに操作できる範囲を細かく設定できます。「コンテンツ作成のみ」「特定カテゴリのみ編集可」「管理者は全サイト管理」など、組織の体制に合わせた権限設計が可能です。

承認ワークフロー機能

担当者がコンテンツを作成し、上長・広報部門が確認・承認してから公開するフローは、多くの企業で求められます。Movable Typeではプラグインの追加により承認ワークフローを追加することができます。

参考:

Movable Type 9(最新バージョン)の新機能

2025年10月には最新メジャーバージョン「Movable Type 9」が正式リリースされ、管理画面の全面刷新や新しいリッチテキストエディタの搭載など、進化を遂げました。

管理画面UIの全面刷新

固定ヘッダーメニューにより、どの画面からでも検索・サイト一覧・システム設定に即アクセスできます。左サイドバーの折りたたみ機能でコンテンツ編集領域を広く使えるようになり、スマートフォンブラウザからの操作にも対応。担当者の日々の運用負荷が大幅に軽減されます。

リッチテキストエディタの刷新

より使いやすく高機能な新しいリッチテキストエディタを搭載しました。主な改善点は次のとおりです。

  • ツールバーのカスタマイズ(ドラッグ&ドロップで並び替え可能)
  • 7種類の貼り付け形式(テキストのみ、HTML変換など)に対応
  • Markdownショートカットキーに対応
  • スラッシュ(/)コマンドによる素早い要素挿入
  • HTML構造(id/class/style属性)の直接編集が可能

担当者がWordのように直感的にコンテンツを作成できるため、非ITスタッフでも高品質な記事・ページ制作が可能になりました。

セキュリティ強化

ログインの安全性を高める「多要素認証(MFA)」の設定が強化されました。TOTP(スマートフォンアプリで生成するワンタイムパスワード)による2要素認証に対応しており、Movable Type 9では組織全体でこの設定を必須にすることもできるようになり、不正ログイン対策がより徹底できます。

Movable Type 8からの移行について

旧バージョン(8.8.x)については、当初3年間のサポート予定でしたが4年間に延長されました。メンテナンス(バグフィックス・セキュリティアップデート)は2027年秋まで、製品ライフサイクルの終了は2029年秋までとなっており、大規模サイトで移行検証に時間が必要な場合は、まず8.8系にアップグレードしてから9.3.x以降に移行することが推奨されています。

参考:

Movable Typeの導入・活用でお悩みですか?

EWMジャパンは、東京都交通局をはじめとする500件超の行政・官公庁・大手企業向けサイト構築実績があります。CMS選定からセキュリティ対策・運用代行まで、ワンストップで支援します。

Movable Typeの料金プラン(2026年4月改定後)

Movable Typeは、2026年4月1日より価格改定が実施されました。本記事記載の料金は改定後の価格です。最新情報は公式サイトでご確認ください。

Movable Type ソフトウェア版の料金

製品 価格(税込
ソフトウェア版(1インストール・ユーザー数無制限) 132,000円
年間メンテナンス(最新版ダウンロード権+テクニカルサポート) 44,000円/年
Advanced(複数サーバー・商用DB・LDAP対応) 1,650,000円
Advanced 年間メンテナンス 330,000円/年
Premium 825,000円
Premium 年間メンテナンス 275,000円/年
Premium(Advanced Edition) 1,980,000円
Premium(Advanced Edition)年間メンテナンス 550,000円

ユーザー数無制限のライセンスのため、多くの社員・職員が更新担当になっても追加費用が発生しません。

アカデミックディスカウント版も用意されており、学校教育法第1条規定の学校(幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学など)および教育委員会は割引価格で導入できます。

参考:

Movable Type クラウド版の料金

本体プラン(S1~XL16の10段階)とストレージ容量(10GB~500GBの7段階)を個別選択する方式です。

例えば、本体プランS1・ストレージ容量10GBの場合、月額利用料金は8,250円(税込)となります。

参考:

Movable Type AMI版の料金

料金体系 価格(税抜)
時間課金 0.07ドル/時間
年払い 499ドル/年

別途、サーバー代とAWSの利用料金が発生します。またテクニカルサポートは付属しておらず、必要な場合は別途購入(11,000円/年・税込)が必要です。

参考:

MovableType.net(SaaS型)の料金

プラン 月額(税込) 主な特徴
エントリー 3,850円 小規模サイト向け
ビジネス 7,700円 ワークフロー・ステージング機能
エンタープライズ 16,500円 大規模サイト・高スペック環境

参考:

Movable Typeのセキュリティ対策

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セキュリティはCMS選定において重視すべき要件の一つです。Movable Typeのセキュリティ対策について見ていきましょう。

静的サイトの作成が可能

Movable Typeは、静的サイトと動的サイトの両方を作成できるCMSです。

静的サイトとは、いつ誰がどこでアクセスしても毎回同じものが表示される、HTMLファイルで作られたページのことです。一方、動的サイトは、アクセスしたユーザーや状況に応じて異なる内容が表示されるページです。ログイン後に自分の名前が表示されたり、おすすめ商品が変わったりするECサイトがその典型例です。

動的サイトは、アクセスがあるたびにプログラムを実行してページを生成するため、一般的にサーバへの負荷が大きくなります。
静的サイトは、あらかじめページを生成しておくため、アクセス時にプログラムが実行されず、サーバへの負荷も小さくなります。またプログラムが実行されない分、不正アクセス等のセキュリティリスクも軽減されます。

管理画面URLの非公開や変更が可能

WordPressは管理画面のURLが/wp-login.phpと固定されており、ドメイン名が分かれば管理画面のURLを容易に特定できます。

一方、Movable TypeはCMSと公開サイトのドメインを分けることができるため、攻撃者が管理画面のURLを特定しにくく、ブルートフォース攻撃などの標的になるリスクを低減できます。

認証セキュリティが豊富

Movable Typeには、以下の認証セキュリティ機能が標準搭載されています。

機能 詳細
認証ロックアウト機能 一定回数以上ログインに失敗するとアカウントを自動ロック
ロールベースのアクセス制御 担当者ごとに操作できる範囲をきめ細かく設定可能
Basic認証の併用 管理画面に二重のログイン認証をかけることが可能
多要素認証
※Movable Type 8以降
TOTPアプリを使った2段階認証に対応

参考:

脆弱性への迅速な対応体制

シックス・アパート社はJPCERT/CCと連携した脆弱性対応の仕組みを整えており、問題が発見された際には速やかに情報公開と修正版の提供を行っています。

たとえば直近では、2026年2月4日にXSS・数式インジェクション等4件を修正、同年4月8日にはIPA(情報処理推進機構)から「緊急」レベル(CVSSスコア9.8)の脆弱性を含む注意喚起が発出され、即日修正版をリリースしています。利用者側でも常に最新バージョンを維持することが大切です。

参考:

他CMSとの比較:Movable Type・WordPress・PowerCMS

CMS選定の際には、Movable Type以外にも複数の選択肢を比較検討することをお勧めします。

※SaaS型の MovableType.net は搭載機能が異なるため、詳細はMovableType.netのページをご確認ください。

比較項目 Movable Type WordPress PowerCMS
種類 静的/動的対応CMS(国産商用) 動的CMS(OSS) 静的CMS(国産商用)
開発元 シックス・アパート(日本) WordPress Foundation(米国) アルファサード(日本)
費用 132,000円~
(ソフトウェア版)
無料 440,000円~
別途保守費用
静的HTML生成 ×
承認ワークフロー △(プラグイン対応) △(プラグイン対応) ◎(標準搭載)
日本語公式サポート △(コミュニティ)
国内導入実績 ◎ 5万サイト以上 ◎ 多数 ○ 3,500件以上
運用の容易さ ◎(非IT職員向け) ◎(豊富なテーマ) ◎(行政・企業向け)

Movable TypeとWordPressの比較

CMSの中でも最も利用者が多いのが「WordPress」です。W3Techsの調査によると、全世界のウェブサイトの約43%がWordPressで構築されており、そのシェアの高さゆえにサイバー攻撃の標的になりやすいという側面があります。

米国Sucuri社の調査(2023年)によると、セキュリティ被害を受けたCMSサイトのうち95.5%がWordPressでした。プラグインの脆弱性が主要な攻撃経路となっており、定期的なアップデートを怠ると被害リスクが急増します。

参考:

実際に、あるメーカーのWebサイトは3年間で14回の大規模障害を経験し、WordPressからMovable Typeクラウド版に移行したという事例もあります。

参考:

Movable Typeが向いているケース

  • セキュリティを最優先事項にしている
  • 複数部署・複数サイトを一元管理したい
  • 組織の承認フローを厳格にシステム化したい
  • 継続的な日本語サポートを求めている
  • 大規模なアクセス集中にも耐える安定性が必要

WordPressが向いているケース

  • 短期間・低コストで構築したい個人・小規模サイト
  • 豊富なテーマで手軽にデザインを整えたい
  • エンジニアリソースがあり、セキュリティ対策を自前で行える

EWMジャパンによるMovable Type導入支援

Movable Typeの導入・運用を成功させるためには、製品の選定と同じくらい「誰に構築・運用支援してもらうか」が重要です。

株式会社イーダブリュエムジャパン(EWMジャパン)は、Movable Typeを主力CMSとしている官公庁・大手企業のサイト構築の実績を持つWebインテグレーション企業です。

主な実績

中央省庁・都道府県: 東京都交通局(都営地下鉄・都営バス公式サイト)、東京都下水道局、東京消防庁(20年以上運用のサイトリニューアルコンサルティング)、財務省(IMF・世界銀行年次総会サイト)、東京都保健医療局(外国人患者向け多言語ポータル)

地方自治体・公共機関: 佐賀県・佐賀市(複数の行政サイト)、古湯・熊の川温泉観光コンベンション連盟(MovableType.net採用)、福島県西郷村ほか地方自治体

民間企業: 製造業・金融・IT・観光など多業種にわたる大手企業Webサイト

EWMジャパンのサービス内容

サービス 内容
CMS選定・コンサルティング 組織の規模・体制・セキュリティポリシーに合ったCMSを提案
仕様策定・RFP作成支援 入札・調達に向けた仕様書・要件定義書の作成をサポート
Webサイト設計・制作 UX設計、デザイン、Movable Type実装、アクセシビリティ対応
セキュリティ対策 WAF・IPS/IDS導入、サーバー強化、脆弱性診断
保守・運用代行 CMSアップデート管理、コンテンツ更新代行、サーバー監視
多言語対応 自動翻訳サービス導入、やさしい日本語対応

東京・佐賀の2拠点体制(EWMジャパン+EWMファクトリー)で約80名のスタッフが在籍。プライバシーマーク(Pマーク)取得済みで、個人情報を扱う案件にも安心して対応できます。

Movable TypeでのWebサイト構築・リニューアルをご検討の方へ

EWMジャパンは東京都交通局をはじめとする行政・大手企業のWebサイト構築で500件超の実績を誇ります。CMS選定・セキュリティ対策・アクセシビリティ対応・運用代行まで、ワンストップで対応します。

まとめ

本記事を通じて、Movable Typeの機能などを解説してきました。最後にポイントを整理します。

Movable Typeとは、シックス・アパートが開発・提供する国産の商用CMSで、国内5万サイト以上・商用CMSシェア10年連続1位を誇る信頼性の高いプラットフォームです。2025年10月にはMT9がリリースされ、管理画面UIの全面刷新・新エディタ搭載などさらなる進化を遂げました。

2026年4月1日には価格改定が実施されており、検討中の方はまず30日間の無料トライアルで実際の使い勝手を確認することをお勧めします。

CMS導入を成功させるには、信頼できるパートナー企業の存在が欠かせません。EWMジャパンは、Movable TypeでのWebサイト構築と企業・官公庁支援の両方に知見を持っています。ぜひ一度、ご相談ください。

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