2024年9月28日から10月1日にかけて佐賀県で開催された、SAGA2024のセーリング競技。海上で繰り広げられる白熱のレースを全国に届けるべく、私たちは陸上からのライブ配信という新たな挑戦に取り組みました。
陸から見えない熱戦を、どう届ける?
セーリングは基本的に海上で行われるため、陸からの観戦が難しい競技です。しかも、今回の会場である唐津湾は陸地から距離があり、電波も不安定。そんな中で、少しでも多くの人に競技の面白さを感じてもらえるよう、私たちはライブ配信のあり方を一から見直し、さまざまな工夫を重ねました。
▼今回のライブ配信での主な工夫
- 陸から見えない競技を、ドローン空撮と実況解説で“見える化”
- 通信環境が不安定な海上でも安定した配信ができるよう、事前に現地で電波状況を綿密に調査・設計
- IoT技術を活用し、選手の位置情報や順位をリアルタイムで表示
- スポーツ番組のような演出で、ルールや見どころを分かりやすく伝達
チームの総合力で実現したライブ配信
このプロジェクトには、EWM社内外から多くのプロフェッショナルが参加。それぞれの専門性を活かしながら、連携してライブ配信を成功に導きました。
<スタジオチーム>
現地にスタジオを設置し、配信の拠点を構築。
グリーンバックや照明を設置した本格的な配信環境に、元オリンピック代表の解説者もお迎えし、競技の魅力や見どころをわかりやすく伝えました。
<ドローンチーム>
唐津湾の電波状況を事前に調査するため、唐津の離島に足を運んで綿密な飛行テストを実施。
10名体制の熟練パイロットが撮影に挑み、本番でもトラブルなく運用できました。
<船上・IoTチーム>
従来の船上撮影に加え、ドローンとIoTを組み合わせた新たな仕組みを導入。
選手の位置や順位をリアルタイムで把握し、観戦者にも状況が分かりやすく伝わる映像づくりに貢献しました。
<配信チーム>
配信全体の設計からオペレーションまでを担当。
機材準備から配信本番の管理まで、舞台裏から配信を支えました。
陸と海をつなぐ、新しい観戦体験
今回の取り組みによって、これまで観戦が難しかったセーリング競技の魅力を、より多くの方に届けることができました。
▼配信後に寄せられた主な反響
- 空撮と実況のおかげで「レース展開がわかる」「選手がよく見える」と好評の声が多数
- 会場に来られなかったチーム関係者やファンにも、リアルタイムで競技を届けられた
- 映像は、審判や大会運営の記録資料としても活用
- 他県や他競技から「うちでも配信をやってほしい」といった問い合わせが増加
また、佐賀県出身でパリ五輪金メダリストの岡田奎樹選手にもゲスト出演いただき、セーリングの奥深さや楽しさを語っていただく場面も。配信を通じて、競技を知らなかった方にも興味を持っていただくきっかけになったと感じています。
経験を活かしてこれからも挑戦を
今回の経験を活かし、私たちはこれからも“見えにくい現場”や“伝えにくい競技”の魅力を、映像と技術の力で届けていきたいと考えています。
- 海上、雪上、山間部など、特殊な環境でのスポーツライブ配信
- 大会やイベントの記録映像・ハイライト動画の制作
- サイト制作や映像演出を含めた、大会運営のトータルサポート など…
「見えないを、見えるに。」
これからもEWMは、映像のチカラでさまざまな分野をつなげていきます。
ライブ配信をはじめ、映像の活用をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
<SAGA2024 セーリング競技アーカイブ>
https://japangamestv.japan-sports.or.jp/saga2024/kyougi/sailing